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ペニーブラックとは

| ペニーブラックとは

世界で切手が誕生したのは、1840年のイギリスから。そして世界最初の切手が「ペニーブラック」と呼ばれるものです。それまでの郵便は、受け取り人が料金を支払っていましたが、事前に差出人と何らかのサインを決めておき、郵便がきても手紙の内容を察知し受け取らず料金を支払わないというケースが多発していました。これをローランド・ヒルが問題化し、切手を貼ればいつでもどこでも手紙を出せるような郵便制度改革を提案したのが、切手のはじまりです。

切手の図案はイギリスのヴィクトリア女王の横顔が描かれていますが、偽造防止の観点から国民が親しみを持ち、誰が見ても知られている顔であることで採用されたといいます。偽造であると、女王の雰囲気の違いや違和感を覚えるのです。そしてその図案は、大蔵省が行った切手アイディアコンテストという形で募られ、シティーメダルの彫刻者、ウィリアム・ワイオンによってデザインは完成されました。有価証券である切手は、偽造防止の観点から印刷方法も二度と同じ原版が作られない彫刻凹版によって行うべきであるとされていたので、メダル彫刻家であるワイオンのデザインはとても合理的で印刷に適した図案でした。切手の図案が決定すると、ローランド・ヒルはその印刷方式と印刷工場をいくつもまわりました。その背景には、財務当局が切手の偽造を恐れていたため、彼らを納得させることができる高度な印刷方式を見出さなければならなかった事情があるためでした。そして安価で印刷速度と高い技術を兼ね備えたベーコン社へ印刷を依頼し、原版彫刻はヒース親子に託されました。

原版上部に納税を意味した「POSTAGE」の文字、下部に1ペニーという文字が付け加えられ、四隅にはチェックレターと呼ばれるもの、スターとよばれるスペースも用意されました。チェックレターは言わば偽造防止のための印であり、四隅の左下部分には縦列のアルファベットがそれぞれ打たれ、右隅のアルファベットは横列の関係を示し打たれました。こうして出来上がったシートの一枚一枚の切手には、同じアルファベットを持った切手は存在しないようになりました。印刷の実用版に、一文字ずつ彫り上げたチェックレターの活字版をパンチしていったので、
例え「AA」というチェックレターを持つ切手が存在していたとしても、各々の実用版ごとにチェックレターの位置や形が微妙に違う、その切手が何版の実用版で印刷されたのか見分けがつくようになっているのです。

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